タイ・イサーン記4
パノンルムン、ムアンタム、バーンプルアン


ホテルのカウンターでボーイ君と明日のタクシーの交渉、
「1500b」
「1000b」
1200bは覚悟していたら意外に、
「ok」
で決まった。

早朝、ノックで起こされる。
昨夜のボーイが運ちゃんを伴っている。
ボーイ君、気の毒そうに、
「1000b、ノー。 1500b」
運ちゃんとの話が纏まらなかったらしい。
「ノー」
「1400」
「ノー」
「1300」
「ノー」
「1200」
今日は、三個所を廻る予定、相場は1400から1500、
値切り上手な人で1200、と聞いていたので手を打つ。
案外、やられているのかも判らない。


パノンルムン
駐車場は車でいっぱい、今迄廻った中では人が多い方だ。

長い参道、石段を上がると宮殿、奇麗に修復されている。

 

 

彫刻の緻密さが凄い、アメリカから返却されたものも有る。 
崩壊した瓦礫を、クルーゾーパズルの様に寄せ集めて修復したのだろうが、大変な事だ。 
ついに見つからない部分もあったのだろう、普通の石が嵌め込まれた部分もある。















 


沢山の人の中に不思議と日本人を見ない。
始皇帝の墓を一回り大きくした丘、
お盆を被せたような壮大な丘の頂上からはタイの平野が見渡せる。




5km程離れたムアンタム、
こちらは平原の中に忽然と現れる。
こちらも、周囲がきちんと整備され、静かな落ち着いた公園風だ。

  

 


スリンの方に戻って、バーンプルアン。
たった一つの仏塔が残されているだけのガランとした遺跡、訪れる人も少ない。
バラック建の受付にはたった一人の女の子。 
ポツンと取り残されたような、放置されたような仏塔、ここも彫刻は見事だ。 











見物客は地元の高校生らしき7、8人、
「今日は」
と言うと、
「今日は」
と笑顔が返ってくる。
いきなり、
「What's your name?」
と問われてドギマギする。
「君たちは?」
口々に名前を名乗る、とても憶えられない。

 

帰りがけに、
「みんな、こっち見て」
と言うと、一斉に手を振って写真に収まってくれた。

 

受付の女の子もにっこり笑ってくれた。



つづく

 

タイ・イサーン記1 ウボン・パーテムの先史時代の壁画
タイ・イサーン記2 カオプラヴィハーン遺跡
タイ・イサーン記3 スリン・象の街
タイ・イサーン記4 パノンルムン、ムアンタム、バーンプルアン遺跡
タイ・イサーン記5 スリンの夜
タイ・イサーン記6 ピマーイ遺跡
タイ・イサーン記7 コラート・蝋祭り